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シネマレビュー その33 『インデペンデンス・デイ リサージェンス』

category :  2016.7.16 

160422independencedayresurgencetrailer 20年前、エイリアンの襲撃から辛くも生き延びた人類は団結し、高度な防衛システムを造り上げていた。しかし、そんな人類を嘲 笑うかのようにエイリアンが再度襲来。より強力な攻撃により、主要都市は瞬く間に壊滅状態に追い込まれる・・・

 

20年待たせて・・・これ?

 

結論から先に言わせてもらいますが、正直ガッカリしました。

 

20年前、小学生のぼくや一緒に観にいった両親をも熱狂させたあの興奮は何処へやら。とにかく全てが薄味で、絶望感もワクワク感も1作目の足元にも及んでいないのはいったいどうしたものでしょうか・・・

 

巨大UFOによる大規模破壊ばかりが取り上げられる1作目ですが、個人的にはそこに至る前の“溜め”の描写が非常に秀逸だったと思うんですよね。

 

災害・災厄が訪れるまでの過程を丁寧に進めながら、数多くの登場人物の背景についても過不足なく描きこんでゆく。不安と緊張、そして期待値が最高潮に達したところで、満を持しての円盤襲来!

 

・・・『インデペンデンス・デイ』1作目は、それらがあったからこその絶望感、そして終盤の怒涛のカタルシスだったと思うんですよね。

 

本作に決定的に欠けているのはこの部分だったと思います。

 

続編である以上、ある程度の省略も必要とは思いますが、それにしても“再び円盤が攻めてくる”という絶望感をあおる描写が絶対的に足りていない。だから、反撃に打って出た際のワクワク感にもつながらない。これは致命的な欠点でした。

 

それに・・・あまりこういうことは書きたくないのですが、明らかに某国への目配せとしか思えないような演出・キャスティングが行われていたことにも非常にガッカリしました。もちろん現実の世界情勢・マーケティング事情が作品内容にも反映されることは今に始まったことではありません。(かつては日本もその対象でした。)

 

ただ本作において問題なのは、“試練を乗り越え、団結した世界”であることが劇中でも度々語られているからなんですよね。人種、民族、言語の違いを乗り越え真の意味での独立が達成された世界であるならば、それを台詞だけでなく映像面でも強調するべきだったと思うんです。

 

防衛軍の面々を多国籍のメンバーで彩るとか、いくらでも描きようはあったはず。ところが実際にやっていることは、某国への媚売りとしか思えないような情けない演出の数々で、いわゆる“大人の事情”がいちいちノイズとなって入り込んでくるから興醒めもいいところなんですよね。

 

20年の時を経て進歩したのは、やはりCGによる大規模破壊描写の数々。しかしこの点に関しても、仏作って魂入れずと言いますか、たとえ技術的には及ばなくても、画面から伝わる緊迫感、絶望感は圧倒的に前作のほうが優っていたと思います。

 

20年の時を経て再び侵攻を開始したエイリアンたち。しかし、製作チームには20年あっても準備不足だったようで、何とも残念な結末と相成ってしまいました。

 

札幌市内で『インデペンデンス・デイ リサージェンス』を上映している映画館は「ユナイテッドシネマ札幌(サッポロファクトリー内)」と「札幌シネマフロンティア(ステラプレイス内)」です。

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