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シネマレビュー その24 『アイアムアヒーロー』

category :  2016.5.7 

24 鈴木英雄(大泉洋)は35歳の売れない漫画家。冴えない日常に悶々とした思いを募らせる彼だったが、その周囲では人間が人間に噛みつくといった 奇怪な事件が起こり始めていた。そんなある日、別れたはずの彼女から英雄のもとに突然家まで来て欲しいとの電話が入る。そこで彼が見たものは・・・

 

革命を見た!

 

我が国の映画による興行収入は非常に大きいもので、国内だけで充分な収益が見込めてしまうんだそうです。要は日本人に受ける作品さえ製作していればそれで事足りてしまうので、海外から評価を得られる作品が生まれにくいという土壌が自然と出来てしまっていました。

 

ところが、本作は違います。

 

日本公開より以前に、世界三大ファンタスティック映画祭と称される複数の映画祭で5冠を達成!名実ともに“世界から評価された作品”となったわけです。

 

本作は製作からテレビ局の介入を排し、放送コードなどといった数多くの“大人の事情”の制約を受けなかったんだそうです。そのような自由な制作環境が、本作に世界にも通用する“作品力”をもたらしたのでしょう。

 

しかも出演者の顔触れは大泉洋、長澤まさみ、有村架純といった今が旬のキャストばかり。和製ホラー映画は数あれど、これほどまでにメジャー路線で本気のスプラッター描写を見せた作品をぼくは観た事がありません。

 

大袈裟でなく、本作は日本映画界における革命ともいうべき作品なんです。

 

秀逸な点は枚挙に暇がありませんが、やはり特筆すべきは序盤

 

英雄のうだつの上がらない日常を淡々と見せていく一方で、確実に不穏な“何か”が進行しつつあることを観客に感じさせる、何とも言えない不気味さ。

 

そしてついに日常が崩壊した瞬間の、圧倒的なまでの絶望感

 

これは非常に緻密で丁寧な描写を重ねて積み上げてきた“説得力”があるからこそ得られるものであり、この冒頭20分のシークエンスだけでも本作の非凡さを充分に感じることが出来ると思います。

 

また、本当に日本映画かよ(笑)と思わずにはいられない容赦のないスプラッター描写!血が噴き出し、肉が飛び散り、絶叫が轟く無限の地獄絵図。本作はR15指定ですが、はっきり言ってそれでも足りないんじゃないかと思うくらいの凄まじさです(^^;

 

キャスト陣では、やはり大泉洋!

 

自らを卑下し、事あるごとに妄想の世界へと逃げ込む情けない中年男が、次第に男としての使命に目覚めてゆくまでの過程を圧巻の演技力で見せてくれました。注目すべきは彼の銃の扱い方。驚くほど様になっているんですよね(^^)

 

内容が内容なので万人にお薦めとは口が裂けても言えませんが(笑)ホラー・スプラッター映画というジャンルに対して抵抗がないという方であれば是が非でも観ていただきたい!

 

日本映画界における新たな革命を、是非ともスクリーンでご覧下さい!

 

札幌市内で『アイアムアヒーロー』を上映している映画館は『ユナイテッド・シネマ札幌(サッポロファクトリー内)』と『札幌シネマフロンティア(ステラプレイス内)』です。

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