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シネマレビュー その19 『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』

category :  2016.3.29 

super 神のごとき能力を駆使し活躍を続けてきたスーパーマン=クラーク・ケント(ヘンリー・カヴィル)。しかしその強大すぎる力ゆえ、人々はやがて恐怖を抱くようになる。人類を滅ぼしかねない彼を倒すべく、 バットマン=ブルース・ウェイン(ベン・アフレック)が立ち上がる。今ここに2大ヒーロー、世紀の対決の幕が開けた!

 

スーパーマン、空中分解

 

2大ヒーローがついに激突!

本年最初の超話題作といえるでしょう(^^)

 

しかし、やはり大傑作『ダークナイト』を手掛けたスタッフが中心となっている本作。単に2大ヒーローが激突するというほど単純な内容にはなっていませんでした。

 

バットマンとスーパーマン。同じヒーローでも、両者が有する正義の本質は全く異なるものなんですね。

 

鋼鉄の男・スーパーマンが困っている人がいればすぐさま駆けつけ身を削るボランティア精神の持ち主ならば、闇の騎士・バットマンは恐怖によって悪を制圧する抑止力の象徴。

 

そして、スーパーマンの圧倒的な力は時として思わぬ犠牲を生みかねない危険な存在でもあるわけです。そのような存在をバットマンは決して見過ごすことが出来ないんですね。

つまり本作では、スーパーマンが核兵器などのメタファーとしても捉えられているんです。

 

冒頭、前作終盤の戦闘がある種の災害のような描き方をされている点からもそれは読み取れると思います(この辺の描写は実に素晴らしかった!)

 

と、このように何とも興味を掻き立てられる導入部ではありましたが・・・

結果的に、この重すぎる問題提起が最後まで作品の足を引っ張ってしまっていたような気がします(^^;

 

前半は対立する正義観を描こうとするあまり、物語の視点が忙しなくアチコチに飛び回ってヒーローの活躍場面が割を喰った結果、中盤過ぎまでこれといった見せ場が見当たらない。

 

また、夢落ちや回想によって登場人物の内面を描くなどストーリーテリングもやや安易で強引な描写が目立ちます。

 

何より問題なのは、冒頭より描き続けてきた正義についての問いかけが何の結論も示されないまま有耶無耶にされてしまう点でしょう。それにより、本来なら一番の見せ場であるはずの2大ヒーローの共闘もドラマ的な盛り上がりが薄いので思うような高揚感を得られないんですね。

 

クライマックスの戦闘に関しても、単にヒーローがそれぞれ勝手に戦っているだけ。協力し、連携するといった場面がないのは非常に疑問でした。

 

これまでになく野心的で、個々に観れば光る部分も多い作品とは思います。

しかし、それらを連綿とした物語として昇華しきれていないという点において、本作にはどうしても物足りなさを感じずにはいられません。

 

終盤、2大ヒーローを差し置いて唐突に登場する某キャラクターが全てをかっさらっていってしまったことが、ある意味で本作の歪さを象徴しているような気がしました(^^;

 

札幌市内で『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』を上映している映画館は「ユナイテッド・シネマ札幌(サッポロファクトリー内)」と「札幌シネマフロンティア(ステラプレイス内)」です。

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